YAMAHA CP88を購入しました。
今回は、YAMAHA CP88の詳細レビューをしていきます!
結論からいうと、「最高でした!」
それでは早速ご紹介します。
外箱
YAMAHA CP88は、88鍵(アコースティックピアノと同じ鍵盤の数)のステージピアノです。
88鍵あるので外箱もなかなかの大きさです。
箱の大きさは1535x530x280mmで、重量は箱の外側に26kgと書いてありました。
玄関まで運送業者の人に入れてもらい、そこから部屋まで運ぶ時は縦に自分で抱えるように持ち運びました。
なかなかな重量感でした。
会社に行く前に届いたのですが、その日は開けるのが楽しみで、早く仕事終わらないかソワソワしていましたw
早速開けて行きましょう!
開封
両端がブラスチックバンドで固定されていたので、まずハサミで切って取り除きます。
箱を塞いでいてる、テープをハサミで切った後、さらにホチキスで固定されていたため、それも取り外します。
付属品から見ていきます。
付属品
付属品は、とてもシンプルで下記が同梱されていました。
- 取扱説明書
- FC3A(サスティーンペダル)
- 電源ケーブル
- 電源変換プラグ(3P→2P)
取扱説明書
FC3A
電源変換プラグ
付属の電源ケーブルは、3Pと呼ばれる足が3本ついたものになります。それを一般的なコンセントプラグに変換するためのアダプタです。
本体
いよいよ本体です!
スポンジとプラスチックシートで保護されていたので、一度箱から取り出しピアノ椅子に置いてスポンジと、プラスチックシートを取り除きました。
開封した時ってテンション上がりますよね!
待ちに待ったYAMAHA CP88です。カッコいい〜!
CP88の本体サイズは、1298 x 364 x 144mmです。
パネル
ツマミやスイッチが沢山ありますね、沢山ついてますがひとつのツマミに一つの機能に設計されているため、非常に分かりやすく、使いやすくなっています。
「One-to-One」インターフェースという名前です。実際に少し使ってみましたが、取扱い説明書を見なくても操作できちゃいます。
とても良いインターフェースだと思います。今までのステージピアノを店頭で少しだけ触った時に、操作方法がよく分からないことが多々ありました。
YAMAHA CP88はそういうことが無く、直感的に操作できます。
ライブセットセクション
マスターボリュームやLCD、MENUボ、各種設定タンなど全体をコントロールするボタンが並んでいます。
ライブセットは、作成した音をボタン一つで呼び出す機能です。
音作りをした後でこのライブセットに記録することができます。最大160個までライブセットは登録可能です。
また、あらかじめメーカーがプリセットでいい感じの音がセットアップされた物あるので、音作りをしなくても直ぐに弾くことができます。
OS1.10時点で88種類のプリセットが登録されています。
ピアノセクション
一番大きなつまみと黄色いスイッチで音色を選びます。
入っている音源は、グランドピアノのCFXをはじめベーゼンドルファ290インペリアル、アップライトピアノなどがあります。
下記に音源リストをまとめました。(OS 1.10)
OSアップデートによって今後も音源が増えていくようです。
Category | No. | Voice |
---|---|---|
Grand Piano | 01 | CFX |
Grand Piano | 02 | Imperial |
Grand Piano | 03 | S700 |
Grand Piano | 04 | Piano |
Grand Piano | 05 | C7 |
Upright Piano | 01 | U1 |
Upright Piano | 02 | SU7 |
CP | 01 | CP80 1 |
CP | 02 | CP80 2 |
Special Piano | 01 | Piano Strings |
Special Piano | 02 | Piano Synth |
その下にはスプリットスイッチ、オクターブ変更スイッチ、ボリュームノブ、トーンノブなどが並びます。
一番下にはセクションをON/OFFするスイッチがあります。
常に下向きになっているですが、上に持ち上げることでON/OFFが切り替わります。
エフェクターはコンプレッサー、ディストーション、ドライブ、コーラスなどをかけることができます。
一番のお気に入りは、YAMAHAのフラッグシップ フルコンサートであるCFXと、しっとりとした音のベーゼンドルファー 290 インペリアルがお気に入りです。
またライブセットの1-1にCFX、1-2にインペリアルがセットされているので、気分で呼び出しています。
エレクトリックピアノセクション
エレクトリックピアノには、ローズ、ウーリッツァー、クラビネット、DXピアノなどの音が入っています。
Category | No. | Voice |
---|---|---|
Rd | 01 | 78Rd |
Rd | 02 | 75Rd Funky |
Rd | 03 | 73Rd |
Rd | 04 | 67Rd Dark |
Rd | 05 | 67Rd Bright |
Wr | 01 | Wr Warm |
Wr | 02 | Wr Bright |
Wr | 03 | Wr Wide |
Clv | 01 | Clavi B |
Clv | 02 | Clavi S |
Clv | 03 | Harpsichord |
DX | 01 | DX Legend |
DX | 02 | DX Woody |
DX | 03 | DX FTine |
DX | 04 | DX II |
DX | 05 | DX Mellow |
DX | 06 | DX Crisp |
スプリットスイッチ、オクターブ変更スイッチ、ボリュームノブ、トーンノブはピアノセクションと共通です。
エフェクターは、ドライブ、オートパン、トレモロ、リングモジュレータ、ワウ、コンプレッサー、コーラス、フランジャー、フェーザーなどが用意されています。
サブセクション
サブセクションには、パッドやストリングス、オルガン、シンセ系の音源が入っています。
スプリットスイッチ、オクターブ変更スイッチ、ボリュームノブ、トーンノブはピアノセクションと共通です。
エフェクターとして、コーラス/フランジャー、ロータリー、トレモロ、ディストーションなどが用意されています。
パッドやストリングスをピアノ系の音色と重ねて演奏すると、良い感じになって素敵です。
ディレイセクション/リバーブセクション、マスターEQ
リバーブとディレイを個別または全体にかけることができます。
マスターEQでは、全体な音色を最終的に調整することもできます。
音
YAMAHA CP88に搭載されている音源は沢山ありますが、特筆すべき音源があります。
プレミアムグランドピアノ
3種類のプレミアムコンサートグランドピアノ(CFX、S700、ベーゼンドルファー290インペリアル)が搭載されています。
YAMAHAのサイトから抜粋してきました。
3種類のプレミアムコンサートグランドピアノ(CFX、S700、ベーゼンドルファー290インペリアル)の音色を搭載。熟練の調律師によって完璧に調律されたピアノは、それぞれ丁寧にレコーディングとボイシングが施され、本物さながらのフルレンジかつダイナミックな表現と繊細なニュアンスの表現を可能としています。
【CFX】 17年の熟成を経たヤマハのフラッグシップ フルコンサートグランドピアノCFX。フルオーケストラの編成内においても決して埋もれることのない、繊細できらびやかな高音域とパワフルな低音域。圧倒的なダイナミクスレンジと力強さを兼ね備えたヤマハ最高峰のピアノです。
【ベーゼンドルファー 290 インペリアル】 プレミアムピアノの分野で世界最古のベーゼンドルファー。世代を超えて受け継がれる熟練の技を持つ職人によってハンドクラフトされたピアノのサウンドは暖かな低音と歌うような高音、そして豊かな響きをもった”ウィーンサウンド”と呼ばれています。 CP88とCP73に収録されているコンサートグランド290インペリアルは8オクターブの音域を備える同社のフラッグシップモデルです。9鍵分拡張された低音弦と巨大な共鳴板はワイドレンジな共鳴を生み、ベーゼンドルファーの際立って豊かな音色、輝きを放つサウンドを奏でます。
【S700】 ヤマハの熟練の職人が手がけたハンドクラフトのグランドピアノS700は、アンサンブルの中でも個性を発揮するパワーと、ソロからバッキングまで繊細かつ豊かに表現できる個性を持ったピアノです。S700はポピュラーなグランドピアノボイスとして、歴代のピアノシンセサイザーS90ESやミュージックプロダクションシンセサイザーMOTIF ESにも収録されています。
どのピアノの音もサイトに書かれている通りのとても素敵な音がします。
特にCFXとベーゼンドルファーは特徴的で、CFXは低音から高音まできらびやかでモダンなとても良いピアノの音がします。ベーゼンドルファーはとても繊細で暖かい感じのする音がしてとても感動しました。
アップライトピアノ
【U1】 世界中の様々なシーンで使用されているヤマハのアップライトピアノU1。使い込まれたピアノ本体が奏で出すヴィンテージなサウンドは、いわゆる「アップライトピアノのサウンド」として象徴的なものであり、それを必要とする音楽にとってはまさに、欠かす事ができないサウンドです。
【SU7】 ヤマハのフラッグシップアップライトピアノSU7。コンサートグランドピアノCFXと同じハンマーフェルトをもち、リッチで響き豊かなトーンを特徴としたピアノです。
アップライトピアノの音にも驚きました。家にYAMAHAのアップライトピアノがあったのですが、まさにその音がします!
中音域に膨らみがあったり、弾いたときに少し篭ったような音がする。まさに目の前にアップライトピアノがある感じを受けました。
エレクトリックピアノ
【YAMAHA CP80】 1978年ライブバンドで使用できるエレクトリックグランドピアノとしてCP80とCP70は登場しました。CP73とCP88にはパワフルでダイナミックレンジの広いCP80サウンドが搭載されています。
【78 Rd】 レンジが広く、エフェクトのかかりが良いハイクオリティなエレクトリックピアノサウンドです。使い勝手の良いそのサウンドは様々な音楽ジャンルで使用できます。
【75 Rd】 ダーティでファンキーなエレクトリックピアノサウンド。ノリの良さや個性を求める音楽に最適です。
【73 Rd】 ファットで暖かいビンテージサウンドはバラードや歌もののバックに最適です。
【Wr】 ダイナミックレンジの広いリードタイプのエレクトリックピアノサウンド。ヴィンテージな
【Wr Warm】とモダンな【Wr Bright】の2種類を収録。
オルガン、Clavi & キーボードオルガン(トーンホイール/トランジスター/パイプ)、Clavi、DXピアノといった定番のキーボードボイスを収録。
どの音も特徴的で自分の音楽の幅が広がりそうだと感じました。
あとDXピアノをCFXやベーゼンドルファを重ねて弾くと、クリスマスによく聞く音になってテンションがめちゃ上がりました!
シンセサイザー、ストリングス etc..
その他にも色々な形態のセッションやギグに対応できる多彩な音色を収録。ウォームなパッドや豪華なストリングス、分厚いシンセベースやシンセリード、ブラスサウンド等、スプリットやレイヤー、ソロプレイなど様々な使い方が可能です。
YAMAHA CP88は本体のみで3種類の音を組み合わせて自分で音を作ることもできます。
しかも本体のスイッチをちょいちょいっといじるだけで色々な組み合わせの音を簡単に出すことができるので、自分の好みに合う音を作ることができそうだと感じました。
音や操作は、氏家さんの動画がとても参考になりました!
鍵盤
YAMAHA CP88に搭載されているのはNW-GH鍵盤です。
NW-GW鍵盤の解説をYAMAHAのサイトから抜粋してきました。
鍵盤ユニットにはトリプルセンサー付き88鍵木製グレーデッドハンマー鍵盤(NW-GH鍵盤)を搭載。グランドピアノ同様に天然木の無垢材で作られた鍵盤はピアニストが自然だと感じられる重量感とタッチを生み、低音域で重く、高音域では軽くなるハンマーアクション機構はグランドピアノ本来の機構を再現したものです。
白鍵と黒鍵にはそれぞれ多孔性のある(表面に微細な穴があり適度な摩擦と吸湿性を持つ)木製象牙調仕上げと黒檀調仕上げが施され、演奏時の心地良いグリップ感と長時間の演奏時にも安定した演奏感をもたらします。
打鍵を検知するセンサー部にはヤマハ独自の第3のセンサー「ダンパーセンサー」を鍵盤ごとに搭載。グランドピアノさながらに音切れすることない高速の同音連打を可能としています。
スペックとしては下記になるようです。
鍵盤の名前 | 素材 | ダンパーセンサ | エスケープメント |
---|---|---|---|
NW-GH鍵盤 | 木製(白鍵のみ) | ○ | – |
エスケープメントとは、グランドピアノにある、ごく弱い力で鍵盤を押しこんだ時にわずかな手ごたえを感じられる鍵盤のことです。
私はYAMAHA CP88を購入する前は、KAWAIのVPC1という製品を使っていたので、VPC1との比較になりますが、VPC1よりCP88の方が少し軽いタッチで、音との一体感が素晴らしいと感じました。
鍵盤の感触は、白鍵はスベスベした感じで、黒鍵はサラサラした感触です。 黒鍵は少し冷んやりする感じがしていい感じです!
また白鍵は木製で、指の横で触れる木の感じがたまらなく良いです!
弾いた瞬間、『おっ?!全然違う!!弾いていて更に楽しい!!』と感じました。
まだ少ししか触っていませんが大満足です!
因みにVPC1のスペックは下記になります。
鍵盤の名前 | 素材 | トリプルセンサ | エスケープメント |
---|---|---|---|
RM3グランドII | 木製 | ○ | ○ |
背面
背面には各入出力端子が並んでいます。
左からMIDI端子、サスティーン端子、FOOT SWTCH端子、FOOT CONTROLLER[1]/[2]端子、INPUT[L/MONO]/[R]端子、GAINノブ、OUTPUT[L]/[R]端子、OUTPUT[L/MONO]/[R]端子、PHONES端子となります。
拡張性抜群ですね!各端子の役割を簡単に下記にまとめてみました。
端子名 | 役割 |
---|---|
MIDI端子 | 外部のMIDI機器と接続します。 |
SUSTAIN端子 | 付属のFC3Aと接続します。 |
FCFOOT SWITCH | 別売りのFC4A/FC5と接続できます。 |
FOOT CONTROLLER[1]/[2]端子 | 別売りのフットコントローラFC7と接続できます。 |
INPUT[L/MONO]/[R]端子 | 外部のシンセサイザーなどと接続できます。 |
GAINノブ | 上記の入力ボリュームを調整します。 |
OUTPUT[L]/[R]端子 | 外部のミキサーなどに音を出力できます。 |
OUTPUT[L/MONO]/[R]端子 | 外部のスピーカなどに音を出力できます。 |
PHONES端子 | ヘッドフォンと接続できます。 |
沢山の端子がありますが、今回私が使用したのは下記だけです。
端子名 | 接続先 |
---|---|
サスティーン端子 | 付属のFC3Aと接続 |
OUTPUT[L/MONO]/[R]端子 | 外部のスピーカに接続 |
PHONES端子 | ヘッドフォンと接続 |
また、左側には電源スイッチ、USB接続ポートがあります。
名前 | 役割 |
---|---|
電源スイッチ | 電源オン/オフができます。 |
TO DEVICE | USBメモリと接続することができ、本体設定のバックアップやOSのバージョンアップができます。 |
TO HOST | コンピュータと接続できます。外部DAWなどに接続するときに使用します。 |
SUSTAIN端子
サスティーン端子には付属のFC3Aを接続しました。
FC3Aを接続することで、ピアノのペダル操作をすることが可能になります。
OUTPUT[L/MONO]/[R]端子
OUTPUT端子には、外部スピーカであるYAMAHA MSP3を接続しました。
接続していて思いましたが、ピアノ周りはYAMAHA尽くしになりましたw
でもスピーカースタンドは、K&M 26010Bを使用しています。 YAMAHAのBMS-10Aというアダプタを使うことでMSP3をK&M 26010Bに載せることができます。
端子は標準フォーン端子で、アンバランス接続です。
ヘッドフォン端子
ヘッドフォンに接続しました。端子はステレオ標準フォーン端子です。
譜面台
追加でCP88専用の譜面台を別途購入しました。曲を練習するのに必須ですよね。
これで楽譜を置くことが出来るようになります。
サイズは650x255x37mmでA4の楽譜を開いても余裕がある大きさです。
設置
CP88をキーボードスタンドに設置します。
CP88を載せているキーボードスタンドは、K&M 18810です。 高さ調節が、60cm~102cmまでできるキーボードスタンドです。
CP88は、重量が18.6kgしかなく(88健キーボードとしては大分軽い)簡単に設置することができました。
因みにVPC1の重量は、29.5kg。。重い。。どかすのも一苦労でした(汗
まとめと感想
まずはTOUCH(タッチ)ですね、重さとしては少し軽くなり、とても弾きやすくなりました。
弾いた時の音の出方も小さい音から大きい音まで、コントロールしやすくなりました。鍵盤の触り心地もとても良くていつまでも触っていたい!そんな感じのする鍵盤です。
横面の木の触った感じも、以前よりサラサラしていてとても気持ちがいいです。
あと音と鍵盤との一体感が凄いです。本物のピアノが目の前にあって音が出ている感じがとてもします!
外観はカッコイイ!
ツマミやスイッチが沢山あって、イジってみたくなりますし、しかもイジった時の音の変化でこのツマミやスイッチが何をするためのものなのか、直ぐにわかるとても優れたユーザインターフェースだと思います。
ほとんどの機能が前面に出ているので、メニューに入ってここを押して変更して、、みたいな作業がまるでありません。
音についてもグランドピアノは、弾いていて本当に気持ちが良い音です。
また驚いたのがアップライトピアノの音です。
家にアップライトピアノがあったのですが、聞いていた音がモロに出ます。
強く弾いた時のちょっと篭った感じとか、すごく特徴が出てると思いました。
CP88は重量も軽いので、これなら持ち出すこともできそうです。
KAWAI VPC1は重すぎて(29.5kg)持ち出す気にすらならなかったです(汗
CP88なら部屋のレイアウト変更や引越しになったとしても、直ぐに移動できて楽です。
音も鍵盤もデザインも使い勝手も大満足です!
これから一緒に成長していける、相棒になってくれるピアノだと感じています。
おすすめのステージピアノです!
ぜひみなさんもこの感動を味わってみてください。
それでは、楽しいピアノライフを!